現在、名古屋の街にフェアトレードを広めるために
「フェアトレードタウンなごや推進委員会」を学生さんたちとともに立ち上げ、サポートしています。
モラルある流通、公正な貿易によって、世界の不平等をなくし、貧困削減・撲滅につながることを目的とします。
今年10月にはここ名古屋で、COP10が開催されます。
このCOP10・生物多様性条約第10回締約国会議の開催に向けて、
フェアトレードタウンなごやを宣言します。
名古屋の街がフェアトレードタウンとして、世界へとアピールできるチャンスの時です。
フェアトレードタウン宣言には、市民の認知度、行政の協力、大学・学校などの教育の現場での実践・啓蒙など、
そしてもちろんフェアトレード商品の取り扱い店の増加、などなど、これからやらなければならないことはたくさんあります。
欧州ではすでに755自治体がフェアトレードタウンに認定されているのですが、日本・アジアではまだ認定されている自治体がありません。
「フェアトレードタウンなごや」についての詳しくは、カテゴリーのエシカル・ペネロープの後半をご覧ください。
さてそんなわけで、
先日23日「フェアトレードタウンなごや推進委員会」第2回を開催いたしました。
お集まりいただきました実行委員のみなさまからの貴重なご意見を頂戴することが出来ました。
それを具体的に次へと生かします。
大人たちのいろんな立場からのいろんなご意見ご指摘に、
議論が膨らみました。
まず最初は、事務局である学生たちからのプレゼンテーションを行いました。
「フェアトレードタウンに向けてどうしたらいいのか?」をまずは考えていただくために
最低限の情報共有が必要となります。
実行委員として集まってくださっている皆様は、
フェアトレードにお詳しい大学の教授の方々や専門の方々もいらっしゃいますが、
行政機関・企業・環境関係・デザイン建築・街づくり関係の方々など、
フェアトレードに関してはもちろん賛成だけれど、
フェアトレードタウンって?なんなんだ?と。
そんな方々のためにも今一度、
最新のフェアトレードタウンの世界の事情をお伝えする必要がありました。
そうそうたる大人たちを集め、そんな方々を前に
フェアトレードタウンに向けて必要なことを学生たちが主体となってお話しするのです。
なかなかなことです。
学生たちは、前日の直前まで修正に修正を重ね、
どうしたらわかりやすくフェアトレードタウンに向けての
必要なことを伝えることが出来るのか。
そして大人たちにどんな言い方をしたら、ともに行動をしていただけるのか。
若いエネルギーと感性と賢さで見事に乗り切りました。
みんなすばらしいプレゼンでした。
ずっーと一緒にこれまでを見ていた私は、ひとり・・感動しておりました。
親と子くらい年は離れていますが、心は一緒、一丸となって進んでいます。
こんな素晴らしいメンバーと共に歩めることに幸せに感じました。
大人たちの意見はさまざまでした。
こんな意見がでました、一部ですが。
「フェアトレードタウンになるとどんなメリットがあるのか。
認知度がまだ低いので、認知度を高めることが先なのでは。
いやいや、認知度を高めるためのフェアトレードタウン宣言なのでは。
日本の基準がないのは問題で、いったいどういうところが認定をするのか。
いやいや基準なんて必要なのか、勝手に作っていいのか。
フェアトレードってほんとに市民にとっていいの。
生物多様性・持続可能サスティナブル・地産地消・スローフード・・・
いろいろあるけど、なぜフェアトレードなのか。
フェアトレード認知度の土台がないと動けない。
いやいや、フェアトレードタウン宣言をしてから、活動を見せてゆけばいい。
行政・企業・国・NGO/NPOなど、いろんな場所で知ってもらうためにいろんな機関の施策と組むべき。
学生なので長続きしない、今後の継続が心配。
いやいやむしろ、学生だからいい!学生の思いが魅力。
学生らしくもっと自由度をもっていいんじゃない。
認証機関や基準など、いろんな縛りからのがれて、のびのびと。
河村名古屋市長は、学生プロジェクトの後押しをすることを提唱している。
フェアトレードタウンを宣言したら、世界中から関心のある方々が来てくれるから観光資源になる。
実際に海外のフェアトレードタウン宣言した街は、観光客が増えている。
フェアトレード・ラベル認証は必要か?
認証型ラベルか提携型ラベルか、どちらも気にせずに進むか。
世界の他分野の認証団体の成り立ちを学んだらどうか。
ファンドレイズのプロに学んだら・・・。」
と、意見はさまざま・・・・。
認証・提携ラベルのこと。タウン宣言するための基準のこと。
まだまだ課題は山積みです。
これは仕方ありません。
なぜなら、日本ではまだフェアトレードタウンはないのですから、アジアの中にも。
もし宣言できたらアジアで初のフェアトレードタウンです。
欧州では、フェアトレードの認知度も高く、
755の自治体がフェアトレードタウン宣言をしています。
宣言してからどんどん認知度が上がってきたのです。
日本では、熊本・国立・岩手・札幌などの自治体がフェアトレードタウン運動をがんばっています。
これから名古屋は、各地との連携を取って、基準を作ってゆきます。
とにかく、フェアトレードタウン宣言をして、
これまでのフェアトレードから、これからのフェアトレードへと進化させて、
どんどん前へ進まなければならないと
私は思うのです。
今現在もこうしている間に、地球のどこかで、1分間に17人もの人が飢えのために生命を失っています。
ゆっくりしている暇はありません!
私たちは、フェアトレードを通して、
世界中の不平等をなくし、世界の貧困削減・撲滅を目指します。
走りながら考えてもいいのではないでしょうか。
ネガティブなことや不安材料ばかりを口にして、
失敗を恐れて、止まっているより、
みんなで前向きに考えて、動いている方が、
健全な解決策が見えてくるのではないでしょうか。
時に大人たちは忘れてしまっていることがあります。
学生たちは紛れもなく純粋です。尊い感性と知性で何とかしようとしています。
そして、大事なこころをちゃんと持ってます。
折れない心を持ってます。
これから大人たちは、この若く鋭い感性に学ぶこととなるでしょう。
これからの未来は輝かしいものです。
ただそれを理解しサポートできる大人がどれだけいるかが問題です。
私はそれだけが少し心配です。
だから私は彼らをずっとサポートしたいと思うのです。